感情をコトコトと煮るように過ごしている。 そんな気がする。 近頃はすっかり人と会う機会も減り、家にこもってパソコンに向かう日々。あるいは喫茶店でメモを取りながら本を読むか、カメラ片手に写真を撮りながら東京の街々を巡るか──。ひとりぼっちで歩く冬の都心は物寂しいようにも思えて、それでもどこか、あたたかい。 ありがたいことに夏頃から継続して書評の依頼をいただいているため、本を読む時間は増えた。普段は手に取らないジャンルの本を読むのは、思いのほか新鮮で刺激的。稀に内容の薄いビジネス書を手に取って、﹁どうやって紹介してくれようか……﹂と悩むことはあるけれど。それはそれでやりがいがあって楽しい。 主題を読み取り、その本ならではの特徴と魅力を整理し、それを読者さんにも伝わるよう言語化してまとめる。そんな作業を繰り返していたら──なぜだか、小学生時代にせっせと作っていた壁新聞を思い出した。当時は新聞の紙
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