18年には訪日客が3000万人を突破。5年で3倍に急増した。﹁観光立国﹂を目指す安倍政権は、20年に4000万人、30年までに6000万人に引き上げる目標を掲げる。だが、﹁今の2倍の外国人が来るなんて想像しただけでもゾッとする﹂︵太田幹事︶というのが、祇園で商売を営む人たちの偽らざる本音だ。 同協議会は迷惑行為の実態を調べるため、18年に会員を対象にアンケートを実施。﹁軒先の灯籠や提灯を壊す﹂﹁お客様や芸舞妓が乗ったタクシーを取り囲んで撮影する﹂﹁犬矢来にもたれて路上に座り込む﹂﹁店先で子供に排せつさせる﹂など、切実な被害報告が多数寄せられた。 さらにここ数年、外国人観光客によって、写真撮影を拒んだ芸妓が腕をつかまれて襦袢を引き裂かれる事件や、仕事帰りに自宅まであとをつけられるといった被害が発生。﹁問題を放置すれば、被害を恐れて芸舞妓の担い手がいなくなる恐れすらある﹂︵太田幹事︶ 協議会は
![日本むしばむ「観光公害」 訪日客6000万人は幻か](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f6355908336dddfe4a7180df50554e02dd0725ed/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2FNBD%2F19%2F00117%2F00045%2Ffb.jpg)