農業用などのため池の水を抜かずに底の泥を除去するシステムを群馬工業高等専門学校(前橋市)の青井透教授(61)らの研究グループが開発した。従来の方法に比べ、池に生息する魚や植物の生態系をそのまま維持しながら低コストで済むのが利点という。 ため池の浚渫(しゅんせつ)は、水を抜き取った上でショベルカーなどの重機で泥をすくうのが普通。この方法では、黒メダカなど貴重な在来種の生態系を破壊してしまう恐れがある。 新システムでは、プロペラを付けたホースを使いポンプで泥をタンクにくみ上げるため大掛かりな重機は不要。砂やごみはタンク内で分離され、泥は約20分で腐葉土に生まれ変わる。 ため池の泥は栄養分を多く含むが、従来の方法では泥を乾燥させて腐葉土にするのに約1カ月かかり、産業廃棄物として処理する場合でも費用が高くつくという。青井教授は「全国各地で需要があるはず」と期待を寄せている。
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