75歳以上の運転者に6月から義務付けられた高齢運転者標識︵もみじマーク︶の表示について、警察庁は25日、義務化を事実上撤回する方針を固めた。﹁高齢者いじめ﹂の批判を受けたことなどが理由。義務化した法律は修正せず、付則で﹁当分の間適用せず、努力義務にとどめる﹂とした道交法改正案を来年の通常国会に提出する。26日から1月24日まで国民の意見を募る。 表示の義務化は昨年決まった。交通事故が減る中で、75歳以上の運転者が原因の死亡事故は2007年に10年前の約1.5倍に増加。一方、表示率は06年1月時点で35.3%と低迷していたため、努力義務から罰則付き義務に強化した。 しかし、今年6月の施行直前に義務化への批判が国会などで相次ぎ、警察庁は1年間取り締まらないことを決定、見直しを始めた。8−9月のアンケート調査で、マークを﹁いつも﹂﹁ほとんど﹂付けているとした回答が計75.4%に上昇したため、