お猫様にもっと奉仕するために、その歴史と生態を知る一冊──『猫はこうして地球を征服した 人の脳からインターネット、生態系まで』 先日のペットフード協会の発表によると、全国犬猫飼育実態調査で、調査開始以来、はじめてネコの推定飼育数が犬の数を上回ったという。人類の相棒は犬じゃなくてネコだった──というわけではないけれども、少なくともペットの王は今やネコに移り変わりつつあるといえるのではないだろうか。飼いやすいというのもあるが、ネットをみればネコの画像や動画はいつだって大流行で、あっという間に万を超える閲覧、再生数を叩き出し人間の心を鷲掴みにする。 いったいネコの何が人間をそこまで惹きつけるのだろうか。犬は狩りもすれば防犯にも役にたち、飼い主が苦しんでいれば寄り添って慰めてくれる。お座りだろうがお手だろうがちょちょいのちょい。一方、ネコはどうだ。お手ができるネコが現れれば奇跡のような扱いを受け、
生命進化の偉大なる奇跡 作者: アリスロバーツ,Alice Roberts,斉藤隆央出版社/メーカー: 学研プラス発売日: 2017/10/31メディア: 単行本この商品を含むブログを見る本書『生命進化の偉大なる奇跡』はイギリスの解剖学者・人類学者であるアリス・ロバーツによる、人類進化の中でも特に解剖学・発生学を中心としたサイエンス・ノンフィクションだ。彼女はBBCで人類進化をテーマとしたいテレビシリーズにも出演していたり、幅広く一般に向けてわかりやすい科学情報の発信を行なっているが、本書もその成果のうちの一冊である。 中心となるのは、受精卵という一個の細胞がひとりのヒトへと成長を遂げる"奇跡"としか言いようがない事象の背後にある具体的なプロセスと、どのような歴史の上に我々の手が、足が、肺が、脳が、腰が、形作られてきたのか、それは元を辿ればどんな生物からの遺伝なのか──という生命進化の軌跡
サイボーグ化する動物たち-ペットのクローンから昆虫のドローンまで 作者: エミリー・アンテス,西田美緒子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2016/08/05メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「サイボーグ化する動物たち」と言われると、ブースターが付いていて時速300キロで走るイヌや肩にブレードが付いていて標的を切り刻むネコなどを思い浮かべてしまう(僕だけかもしれない)。本書の原題は「FRANKENSTEINS'S CAT Cudding Up to Biotech's Brace New Beasts」であり、どちらかといえばバイオテクノロジーによる動物の任意的な遺伝子改変による成果を紹介する側面が強い本だ。 遺伝子改変 biotech関連では現状の成果をほとんど知らなかったので、読んでみて「けっこうなことやってんなあ」と思う事例が多い。たとえば中国ではミュータントマウスの大量
はじめに ピグミーマーモセット フタイロタマリン クロリスザル キンガオサキ シロガオオマキザル チンパンジー ジャガー アカホエザル シロウアカリ ハイイロウーリーモンキー クロクモザル(Ateles paniscus:Red-faced spider monkey) ヒゲサキおよび新種のサキ モノスおよび雑感 はじめに 2016年6月12日に放映された『NHKスペシャル 大アマゾン第3集 緑の魔境に幻の巨大ザルを追う』に登場した「新世界ザル(野生状態で中南米に生息しているサルのこと)」について簡単に解説します. ※当記事執筆には『サルの百科』が大変参考になりました. javascript:void サルの百科 (動物百科) posted with ヨメレバ 杉山 幸丸,斉藤 千映美,松村 秀一,相見 満,室山 泰之,浜井 美弥 データハウス 1996-06 Amazon 楽天ブックス
生命の星、地球。都会のようなコンクリートジャングルにおいても雑草が茂り、アリたちが闊歩する。足下をふと見れば道路の片隅にコケが生育していて、そのコケの中にはクマムシがいる。朝晩の電車に乗り込めば、無数のホモ・サピエンスと接触する。生物はそこに居て当然。そんな風に私たちは感じてしまう。だが、地球以外の天体に由来する生命体は、現在までまだ見つかっていない。はたして、生命を育んでいる惑星は、この広い宇宙で地球だけなのだろうか。 生命体が棲息する環境がどのようなものかを考えるとき、もっとも参考になるのは、私たちを育んでいるこの地球の環境である。ある惑星が地球と同じような環境であれば、そこには生命体が居てもおかしくない。もちろん、地球型の生命体とはまったく異なるタイプの生命体も、宇宙のどこかにいるかもしれない。だが、そのような生命体はあくまで空想上の産物にすぎず、実際の探査や検出を行なおうにも、その
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