小学校のテストで、漢字の﹁とめはねはらい﹂を直された記憶はないだろうか。文化庁文化審議会は、手書きの漢字の字形について、﹁とめはねはらい﹂など細かい点にこだわる必要はないとする報告をまとめた。報告書は4月上旬に文化庁のホームページ上に公開、同下旬に書籍として出版予定だ。これは、小学校の漢字テストで散々直された漢字の指導方針からの大転換なのだろうか?今回の指針の意図について、文化庁に背景を聞いた。 ここで、漢字テストをしてみよう。﹁保﹂﹁女﹂という漢字は、図の右と左どちらが正しいだろうか。実は、右も左も両方正しい漢字の形とされているのだ。しかし、文化庁文化審議会が2015年に行った調査では、両方正しいと回答したのは、﹁保﹂は16・7%、﹁女﹂は、10・3%に過ぎなかった。他に挙げた漢字も、全て左右ともに正しい。 同調査では、入学試験・入社試験などの漢字の書き取りで、字形の違いにより正誤が決ま
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