大使館などロシア政府の公式アカウントが、ある投稿から60秒以内に拡散し合うことを示すデータを基に作成したイメージ図=豪クイーンズランド工科大のティモシー・グラハム氏提供 ﹁ウクライナには米国主導の生物兵器研究所がある﹂。数年前からネット交流サービス︵SNS︶などで繰り返し流れ、﹁ばかげている﹂﹁陰謀論﹂と米欧諸国が明確に否定してきた誤情報だ。だが、ロシアのウクライナ侵攻前後の1週間で、ツイッターのユーザーが同趣旨の投稿を目にしたのは日本語圏だけでも900万回にも上るという。侵攻を正当化するロシアの主張に沿った情報に共鳴し、拡散しているのは一体誰なのか――。︻金森崇之、八田浩輔︼ 陰謀論、反ワクチンの影 ロシアの侵攻が始まった2月下旬、仙台市のインターネットセキュリティー会社Sola.com︵ソラコム︶の情報分析担当者が目を留めたのは、﹁ウクライナには米国主導の生物兵器研究所がある﹂とのSN