スマートフォンに映る夫の写真を眺め、次に会える日を待ち望むアラファートさん。夫が﹁第1夫人﹂の家にいる時は、電話しないのが妻同士のルールになっている︵6月21日、サウジアラビア東部で︶=倉茂由美子撮影 世界で最も男女平等が遅れた地域と言われる中東やアフリカのイスラム圏。サウジアラビアで女性の運転が解禁されるなど変化の動きも出てきた。独自の文化や習慣の中で、時代の移ろいに揺れる女性の姿に迫る。 ﹁お前が一番だ﹂とは言わない。プレゼントは同じ物を贈り、夜は日替わりで順番に過ごす――。サウジ東部に住むイブラヒムさん︵65︶が、4人の妻と円満に暮らすコツを打ち明けた。現在の収入は月7000リヤル︵約20万円︶で、﹁4人を愛するにはお金も体力も必要だ﹂と付け加えた。 イスラム教の聖典コーランは、男性に最多で4人の妻帯を認める。戦争で夫を亡くした妻らを救うため7世紀、教えが広まった。教義に厳格なサウジ
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