フィンランド沖のバルト海で沈没した貨物船の中から、約170年前のシャンパンが大量に見つかり、欧州の研究者らが当時の成分や味を分析した。現在のシャンパンとは製法が異なり、砂糖が大量に加えられ、アルコール度数は低めだった。水温が安定した暗い海の底は熟成に最適で、﹁香ばしい薫製のような風味豊かな味わい﹂の美酒になっていたという。 フランスとドイツの研究チームが、米科学アカデミー紀要︵電子版︶に論文を発表した。仏ランス大のジャンデ教授は﹁世界でこれまでに飲まれた中で、最も古いシャンパンだろう﹂と話している。 2010年にフィンランド沖の水深約50メートルの海底で、沈没船の中から計168本が回収された。コルクの刻印などから、仏メーカー﹁ブーブ・クリコ﹂など3社が、1840年代ごろまでに製造したと判明。アルコール度数は約9%で、現在の約12%より少なめ。鉄分や塩分が多めで、糖分も現在の20倍を上回る量
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