各地の大学で医学部新設へ向けた動きが広がり始めている。文部科学省は80年以降、医学部新設を認めていないが、民主党は医師不足対策として医学部の新設も掲げており、近く容認に向け本格的な検討が始まる見通し。ただ、既存の大学医学部や日本医師会は﹁現場の臨床医を教員として引き揚げねばならず、地域医療が崩壊する﹂などと反対しており、新設容認へ向けた議論の行方は不透明だ。︻福永方人︼ 医学部新設を具体的に検討しているのは、北海道医療大︵北海道当別町︶▽国際医療福祉大︵栃木県大田原市︶▽聖隷クリストファー大︵浜松市︶--の私立3大学。いずれも学内に検討委員会を設け、定員やカリキュラムなどを協議している。また、公立はこだて未来大︵北海道函館市︶も、函館市が識者らでつくる懇話会を設置し、新設の可能性を検討している。 北海道医療大は入学定員60~80人を想定。大半を歯科医や薬剤師、看護師などが対象の編入枠とし、