44年ぶりに日本一の栄冠に輝いた北海道日本ハムファイターズ。今年の日本シリーズで最高の打率、最多安打、最多得点を記録したのが、急成長を遂げた25歳の若き一番打者、森本稀哲︵ひちょり︶。 幼少のころ、髪の毛が抜けて生えなくなる病気にかかり、人知れぬ苦悩を味わった森本だが、今では底抜けの明るさでチームの雰囲気を盛り上げている。高田GMに森本の良さを尋ねると﹁とにかく元気なことだね﹂と一言。ヒルマン監督にも森本のパフォーマンスについて尋ねると、にわかに相好をくずし﹁彼のそばにいて笑わずにはいられないよ﹂と。 普段の森本はいたって真面目な好青年だ。インタビューでも一生懸命誠意を持って答えようとする。しかし、あいまいな質問や、自分の考えと異なる場合には即座に否定する。まだ25歳だが様々な苦労を乗り越えてきた意志の強さが垣間見えた。 彼は努力をひけらかしたがらない。どれだけ頑張っているか聞き出し