いつものファミレス。いつもよりはちょっぴり早い時間。 京夜と真央は、いつもの席にいた。 真央は、ぐでーっとテーブルに突っ伏している。ぐったりと元気がない。 ﹁あー、もー……。会社ー……、行きたくねー……﹂ ﹁しっかりしてくださいよ部長。五月病にはまだ早いですよー﹂ ﹁ちがうよー……、これは四月病っていうんだー……﹂ ﹁そんなのありませんって﹂ スーツを着て、格好だけ〝社会人〟の彼女を見ながら、京夜はため息をついた。 真央はこの四月から会社に通っている。 ﹁あと部長って……、それヤメロー。……おまえ、たまに言うよなー。わざとだろ。ぜったいわざとだろ?﹂ ﹁ええ。もちろんわざとですよ。――やめてほしかったら、はい、会社行きましょう﹂ ﹁やだー……、もうヤダー……、会社いきたくねー、おまえもいっぺん会社いってみりゃいいんだー……、あんなんジゴクだぞー、無理ゲーだぞー﹂ ﹁僕も来年になったら行きま
![二〇一六年四月一七日のGJ部](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a9ce177362220dfb2be32f93da550b78dd0c4cf6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fsbo.syosetu.com%2Fn2573dg%2Ftwitter.png)