今年の第1四半期には、HTC、RIM、ノキアの3社がいずれも業績不振のニュースで投資家を驚かせた。その効果のほどは各社の株価にはっきりと現れている。たとえばRIMとノキアではそれぞれ、株価が簿価の水準まで下落、またHTCの場合も過去12ヶ月間で最安値をつけ、ピーク時から70%も低下していた。 これらのメーカー各社では業績が事前の予測に届かなかったが、そうした状況はソニー(旧ソニーエリクソン)やモトローラでもほぼ変わらない。両社はもう何年も利益をあげておらず、またLG電子の場合も2009年以来損益分岐点の周辺でいったりきたり、という状態が続いている。 これら各社の状況を考え合わせると、次のような業界全体の姿が浮かんでくる。それは、市場全体が拡大を続ける中で、大半のメーカーが手にする利益の分け前は不足気味、というもの。業界が活況を呈していることを示すデータはいくつもある。たとえば携帯端末全体の