一般財団法人 理数教育研究所が開催した﹁算数・数学の自由研究﹂作品コンクールに入賞した﹁メロスの全力を検証﹂︵PDF︶という研究結果がとても興味深いです。中学2年生の村田一真くんによるこの検証では、太宰治の小説﹁走れメロス﹂の記述を頼りにメロスの平均移動速度を算出。その結果、﹁メロスはまったく全力で走っていない﹂という考察に行き着きます。端的にいうとメロスは往路は歩いていて、死力を振りしぼって走ったとされる復路後半の奮闘も﹁ただの早歩きだった﹂というのです! なんてこった! 中学校の部で最優秀賞に輝いた﹁メロスの全力を検証﹂ メロスは作中、自分の身代わりとなった友人を救うため、王から言い渡された3日間の猶予のうち初日と最終日を使って10里︵約39キロ︶の道を往復します。今回の研究ではこの道のりにかかった時間を文章から推測。例えば往路の出発は﹁初夏、満天の星﹂とあるので0時と仮定、到着は﹁日
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