小林製薬の紅こうじサプリメントを巡る健康被害は、トップ2人が辞任する事態となり、100年以上続いてきた創業家出身社長体制は終わりを告げた。外部の弁護士で構成する事実検証委員会がまとめた調査報告書からは、消費者目線を忘れて原因究明にこだわった経営陣の判断ミスに加え、健康被害との関連が指摘される青カビが製造現場で放置されるなどの品質管理体制の不備も浮かび上がった。 「独自の解釈」で報告遅れ 「消費者の安全を最優先に考えることができていなかった」 報告書で検証委は、最初の健康被害の情報から公表まで2カ月かかった小林製薬の意識の鈍さについて厳しく批判した。 紅こうじサプリを摂取した患者が急性腎不全を起こして入院し、透析治療中だ――。九州地方の医師から最初の情報提供があったのは1月15日。2月1日までに紅こうじサプリの摂取で腎障害の症状が出たとの報告は計6件あり、うち4件は医師の訴えだった。 小林製
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