三菱UFJ銀行の店舗︵※本稿内容の店舗とは無関係です︶3月、スイスの大手金融機関クレディ・スイスが経営不振に陥り、世界の金融業界は緊張に包まれた。結果、スイスの同業UBSに吸収合併されことなきを得たが、その渦中で大損を被った投資家がいる。国内大手証券の三菱UFJモルガン・スタンレー証券︵以下﹁MS﹂︶の仲介で、クレディ・スイスが発行した﹁AT1債﹂を購入した投資家は投資資金の﹁無価値化﹂、つまり全損に見舞われた。 報道によると、MSは950億円分のAT1債を販売。購入した人の多くは、グループ企業である三菱UFJ銀行から取次を受けた富裕層や高齢者だった。なかには勧誘を受けて、2000万円をAT1債につぎ込んだケースもあったという。 AT1債は﹁たちの悪いハイリスク・ハイリターン﹂商品 AT1債とは、株式と債券の中間の性格を持つ﹁劣後債﹂の一種。発行する銀行の自己資本比率が規定以下まで低下す
![三菱UFJ銀行が取次のAT1債が無価値化、多額損失者が続出…リスク説明が不徹底か](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/63a17099df0c5c407fe9c4de779ead0f0bfb8ea3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbiz-journal.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2023%2F06%2Fpost_347649_20230602samune.jpg)