ナウシカの胸は大きい。 私は、これは、ナウシカが共感する<自然>や<生命>ということを象徴しているのだろうと漠然と考えていたが、宮崎駿監督の弟の宮崎至朗さんはこう語る。 ﹁兄が幼いころのことですが、母が7〜8年入院してたことあるんですよ。 寂しい思いをしたんでしょうね。 ﹁ナウシカ﹂のバストが大きいのは﹁母性へのあこがれ﹂でしょうね。 悪くいえばマザ・コンとか・・・ あ、これ書かないでくださいね。﹂ ︵風の谷のナウシカGUIDEBOOK﹁ 宮崎駿の1日﹂より抜粋︶ たしかに、母性というのは宮崎アニメにとって重要なキーワードである。少女ながらに大人の男達の母親のように振舞うシータ︵やはり胸が大きい︶や、実際、大きくなった子ども達に指図するドーラ︵宮崎家の母親は彼女のようだったらしい︶。それに、︵胸はともかく︶母の不在がそのまま描かれたトトロなど。 何よりも、漫画版を見ればわ