プリント基板のGerberフォーマットがなくなる!? (1) ―― GerberからODB++へ 剣持 裕治 ODB++(「オーディービープラスプラス」と発音する)は,プリント基板の設計工程から製造工程へ情報を伝達するための統合されたデータベースです.現在,こうした用途ではGerber(「ガーバー」と発音する)フォーマットと呼ばれるデータが広く使われています.しかし,このGerberデータだけでは製造に十分な情報が含まれておらず,別途,ドリル・データ(Excellonや日立フォーマットなど),さらには部品実装機(マウンタ)の部品配置座標情報,そして基板の材質/厚さなどの指示書が必要になります.これらの情報のどれ一つが欠落しても,プリント基板は製造できません.また,プリント基板の多様化・複雑化に伴い,最近では「製造しやすさに配慮した設計(DFM:Design for Manufacturab