消費増税﹁いずれ﹂ 歳出削減は後退か 福田新総裁︵朝日新聞︶ ﹁︵社会保障費を︶必要なところまで削りこむことは、国民に良いことなのか﹂ 福田氏がこう語っていることは、参院選結果をふまえたものではあるのでしょう。けれど、同時に福田氏はこうものべています。 ﹁現実的に考えると、いずれお願いする時期がくる﹂ つまり、財源確保の手段として消費税増税を考えているというわけです。もともと、自民党はこの秋から消費税論議をすすめるといっていたのですから、当然といえば当然なのですが、次期総理が明確に消費税増税を視野に入れていることは重要です。 問題にしたいのは、年金や医療など社会保障費のさらなる圧縮に対して慎重な姿勢を示す福田氏と、消費税増税を視野に入れる同氏は相矛盾するということです。一方が歳出にかかわり、もう一方が歳入にかかわる。歳出と歳入だから、基本的な視点がちがってもよい、とはならないでしょう。 氏