保守を全面に掲げようとする平沼は、実際には理念が異なる議員が集まってようやく5人で﹁たちあがれ日本﹂を発足した有り様で、いくら平沼が共同代表で、背後に石原慎太郎がいようとも、この党が保守主義の旗艦政党になると思っている人はほとんどいない。自民党や無所属の保守系議員も、この政党の発起人をみて参加を躊躇っているくらいだ。 左翼ブロガーの中には﹁たちあがれ日本﹂への警戒心を露わにしている人がいるが、杞憂もいいところだ。むしろ警戒すべきは、中田前横浜市長や山田宏杉並区長らが立ち上げようとしている﹁首長新党﹂である。 彼らが利口なのは﹁保守主義は票にならない﹂ということを自覚している点だ。彼らは﹁改革﹂や﹁地方分権﹂といった無党派層の心に響くスローガンしか言わない。中田前市長は青年将校的な性格で、新自由主義的な思想を持っているが、国家主義でとは違う。この程度の立ち居地なら民主党にもゴロゴロいる程度だ