﹁想像以上にすごかった﹂ ﹁圧巻でした﹂ ツイッターに城を称賛するコメントが並ぶ。 でも、世界遺産の姫路城︵兵庫県︶に向けられたものではない。本物を精巧に再現した﹁ミニ姫路城﹂が、三重県伊勢市にあるという。 外国人観光客も訪れるという﹁リアルすぎる﹂城。この目で確かめようと、現地へ向かった。 伊勢市駅からタクシーに乗り、﹁姫路城へ﹂と伝えると、﹁ああ、あそこね﹂と運転手。地元では有名なスポットらしい。揺られて約20分。静かな住宅地を奥に進むと、突如として姿を現した。 入り口に﹁白鷺苑︵はくろえん︶﹂の文字。住宅の庭いっぱいに城が広がっていた。敷地約150平方メートル。大天守だけでなく、現存しない西の丸の御殿や備前丸の建物など、400年前の姿が復元されている。 ﹁城主﹂の井村裕保︵ひろやす︶さん︵80︶は元会社員。1989年から18年かけ、本物の23分の1サイズで城を築いた。 姫路城と出会っ