結果からみれば、大蔵省・財務省︵以下、財務省で統一︶が主導してきたこの30年間の経済政策が失敗だった。“ザイムショノミクス”の蹉跌だ。 これだけ悪い実績が積み上がると、これから財務省の主導する政策に乗るのは、政治家も国民も蛮勇がいる。むしろ迷ったときは、財務省の意向と反対の道を進むほうが安全にみえる。一時成果をあげたアベノミクスも、つまるところ反ザイムショノミクスだった。8月2日に閣議決定された経済政策も、どれだけザイムショノミクスに反しているかで採点するのが、もっとも簡単で正確な分析になるだろう。 バブルの発生をさかのぼれば、1980年代に進めた金融自由化、85年のプラザ合意による急激な円高とその円高不況をカバーするための金融緩和、さらにその資産バブルへの対応が遅れてバブルが起こってしまった。 そして、バブル潰しのための過度の金融引き締めと消費税導入︵89年︶により、今度は不況の傷が深く
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