﹁お前と寝たのは気の迷い﹂ ﹁付き合うことになったかな、︵相手は︶結婚してたけど﹂ ﹁結局 お前は男を社会的地位で判断する女なんだ﹂ こんなセリフが飛び交う漫画、﹃東京タラレバ娘﹄。現在、アラサー女子に大変な人気である。33歳未婚・実家暮らしの仲良し女子3人が、幸せな結婚を夢見ながら出口のない恋愛にハマっていくという悲劇を描いた作品、といっても全員定職があり、着実なキャリアを築いている。だが主人公たちは﹁キレイなだけマシ﹂﹁仕事があるだけマシ﹂と下を見て溜飲を下げる必要があるくらい、幸せ感度が低い。 その原因は明確だ。﹁幸せな結婚をしなきゃ、︽本当の幸せ︾になれない﹂病に全員かかっているのである。全員が結婚を夢見ているにも関わらず、恋に落ちる相手は自分を﹁気の迷い﹂で抱いた人間だったり、既婚者だったりする。冷静な状態なら﹁そんな関係、絶対にやだ!﹂と拒絶するところだが、彼女たちは毎日世間に