滋賀県竹生動物園で飼育されているニホンザルのソラ︵8︶が、松尾芭蕉の俳句﹁古池や 蛙飛び込む 水の音﹂をキーボードを使って入力することに成功した。46の17乗という膨大な組み合わせの中から、ごくわずかしかない一句を書き上げたソラの偉業に、来場者からは多くの拍手が送られた。 ニホンザルに芭蕉の句を詠ませる﹁芭蕉プロジェクト﹂は、千葉電波大学理学部と同園の共同研究。サルにタイプライターの鍵盤を打たせ続けると、極めて低い確率でシェイクスピアの文学作品と同一の文字列になると考える﹁無限の猿定理﹂の実証実験として2012年に始まった。 定理を証明する第一段階として、研究グループはシェイクスピアより字数が少ない俳句を選択。﹁あ﹂から﹁ん﹂まで、ひらがな46文字を配置した特製キーボードをサル山の一角に設置し、いつでも打てる状態にした。特に興味を持ったオスのソラは﹁ぬをそかわにかとのへへすとけおやし﹂など