「本流トヨタ方式」の土台にある哲学について、「(その1)人間性尊重」「(その2)諸行無常」「(その3)共存共栄」「(その4)現地現物」という4項目に分けて説明しています。 ここ数回は「(その4)現地現物」に関する話をしてきました。前回は、現場には必ず裏組織というモノがあり、それを上手に活用することが大切だという話をしました。 目に見えない人間関係の話なので、分かりにくかったかもしれません。今回は、筆者の撮ってきた写真をお見せしますので、そこから何を読み取るのか、具体的な事例でお話ししましょう。 1枚の写真に写っている景色から何を読み取るかは、人によって異なります。日頃から何に関心を持ち、どのように洞察力を鍛えているかによって、見方が全く違ってくることがお分かりいただけると思います。 右の写真は数年前韓国に講演に行った折に、釜山港の入り口付近で撮った写真です。数分間ご覧になって、気がついたこ
生鮮品の国内流通が高コストなのは判らないとは言いません。ただ、流通コスト論では次の例に対して説明が付きません。◆[1]比べる店は、大阪市内の同一区内の2店。私の足で徒歩15分程度の距離。[2]一方は食品メインのスーパー、もう一方はデパートとして扱われる東証上場企業同士。売り場面積はスーパーの方が広く、駅からの距離等で地代はスーパーの方が安いと推定できる。[3]スーパーで売っている野菜は産地が曖昧か県レベルの表示が多いが、デパートのは県名に加え県内の地名表示があるものが多い。(例:前者はA県産ネギと表示して1種類を売る。後者はA県B地産ネギとC県D地産ネギを並べて売ることもある。)[4]ここまでで、一般論としてデパートの方が高額であっても不思議ではないが、品質・価格ともスーパーの方が劣る例が圧倒的。◆ダイエーが倒産する前、大阪市内で近鉄百貨店の地下生鮮品売り場より、ダイエーの生鮮品売り場の方
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