浴室、キャビネット、ベッド、廊下、台所──家を通してわたしは「他者」となり、また「他者」はわたしとなる。家は「雨風を防ぐもの」「所有された空間」ではなく、わたしのメタモルフォーゼが繰り返される、幸福の実験場である。「生」の変様を記述する哲学者コッチャによる、現代の家についての哲学的エッセー集。 【原著】Emanuele Coccia, Filosofia della casa: Lo spazio domestico e la felicita(Einaudi, 2021) 序論 都市の彼方の家 1 引っ越し 2 愛 3 浴室とトイレ 4 家のなかの物 5 キャビネット 6 双子 7 白い粉 8 ソーシャル・ネットワーク 9 部屋と廊下 10 ペット 11 庭と森 12 台所 結論 新しい家、あるいは賢者の石 謝辞 本書の成り立ち 参考文献 訳者あとがき
人類史を哲学から問い直す。哲学を人類史から問い直す――。近年の人類学的転回は哲学に根底からの転換を迫っている。数理哲学やドゥルーズを論じてきた旗手が、自然、人間、そして社会の形成の基礎を問い、近代の自律/他律を超える〈異律〉という原理から人類史を再構成し、学問=知そのものを問い直す、壮大にして記念碑的な力作、主著の誕生。 目次序論 第一節 哲学、社会、価値 第二節 学問と価値 第三節 現代の価値の布置 第一章 社会性の自然化 第一節 自然と価値――〈自然②〉のほうへ 第二節 〈自然②〉の観点から人類史を問う 第二章 異律 第一節 自律/他律、自立/依存と異律 第二節 異律的なものとホモ・サピエンス 第三節 意味の異律的組織化と相互行為というゲーム 第三章 人間社会の異律的組織化の微分要素 第一節 単位集団、存続という問いと同等性への傾向 第二節 勝敗と対称性――「負い目」との関係 第三節
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