物議をかもした﹁星野君の二塁打﹂ 小学校の道徳教科書で、もっとも議論の対象となったのが6年生の教科書に掲載されている﹁星野君の二塁打﹂という教材である。 原作は児童文学者の吉田甲子太郎︵1894-1957︶。もとは1947年に雑誌﹃少年﹄に掲載された作品である。1950年代から小学校の国語の教科書に掲載され、また1970年代からは、﹁道徳の時間﹂︵正式教科となる前︶の副読本の教材としてもしばしば使われてきた経緯がある。今回、2社の道徳教科書に採用された。 ︻星野君の二塁打︼ ︵打てる、きっと打てるぞ!︶ 星野君は、強くバットをにぎり直した。 ︵かんとくの指示は、バントだけれど、今は打てそうな気がするんだ。どうしよう……。︶ ピッチャーが第一球を投げ込んできた。星野君は反射的に、思いきりバットをふった。 バットの真ん中に当たったボールは、ぐうんとのびて、セカンドとショートの間をあざやかにぬい
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