平成の30年間でもっとも変わった都心部の風景──それは20階建て以上の超高層マンション、いわゆる“タワーマンション”が雨後の筍のごとく聳え立ったことだろう。眺望のいいタワマンの高層階に住むことは人々の憧れにもなっているが、﹁いずれ大きな負の遺産になる﹂と危惧するのは、住宅ジャーナリストの榊淳司氏だ。 * * * 今年は5年に一度行われる総務省の﹁住宅・土地統計調査﹂の結果が発表される。この調査でもっとも注目されるのは空き家率だ。5年前の2014年の発表では、全国の空き家率は13.5%だった。 野村総合研究所の予測値によると、今年発表される2018年の空き家率は16.1%となっている。さらに5年後の2023年には19.4%、2033年には23.7%まで上昇するという。わずか14年後には、日本中の住宅の約4戸に1戸は空き家になっている──これは、ほぼ確実視できる未来図なのだ。 空き家率の上昇は
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