オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は12日、南シナ海において中国が主張する﹁九段線﹂には国際法上の根拠がないとの判断を下した。同裁は、スプラトリー︵南沙︶諸島を構成する地物の全てが国連海洋法条約︵UNCLOS︶上の﹁岩﹂もしくは﹁低潮高地﹂であり、﹁島﹂は存在しないとの判断も下した。この判断が将来的に、日本の沖ノ鳥島にも影響を及ぼす可能性がある。どの国の動きを注視する必要があるのだろうか。 ◆沖ノ鳥島の法的地位について挑戦してきそうなのはどの国? 中国に関しては、今回のような仲裁判断を下されたすぐ後で、沖ノ鳥島の法的地位に関して、常設仲裁裁判所を含む国際司法機関の判断を仰ぐとは考えにくい。そのためには、まず中国自身が今回の仲裁を受け入れる必要があるからだ。 韓国に関しては、警戒する必要がありそうだ。韓国は、アメリカと中国との両面外交をいまだに追求しており、今回の仲裁判断に対しては距離を置いた
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