11月3日の米大統領選に挑む民主党のジョー・バイデン候補がこの夏、副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員を選んだことが話題になった。﹁黒人女性﹂としては初の副大統領候補だ。 ニューヨークを拠点に作家活動をする新元良一氏に、これまであまり書かれなかったハリス議員の﹁ルーツ﹂、世界における異人種間の﹁ミックス﹂の分類について、そして﹁多様性の国﹂米国の知られざる横顔についてご寄稿いただいた。 黒人優秀学生が集まる学府で学ぶ、しかし濃い﹁インド系﹂意識 今年の大統領選挙で、米民主党の副大統領候補に指名されたとき、マスメディアをはじめ、多くの人びとがカマラ・ハリスのルーツに注目した。女性であり、黒人であることは、多様性を重んじる同党として支持層を広める意味で重要であり、白人男性の大統領候補のジョー・バイデンと組んで選挙戦を有利に戦える期待も高まった。 黒人がルーツと書いたが、周知のとおり、ハリスには