静岡市の男性︵79︶が、交際していた女性︵77︶に139回にわたって現金を貸すなどして約4億円の損害を被ったとして同額の損害賠償を求めた訴訟で、静岡地裁が、女性に全額の支払いを命じたことが分かった。言い渡しは16日。 足立哲裁判官は判決理由で﹁ホテルで一緒に風呂に入るなど色仕掛けで男性に好意を持たせて金を借りたが、返済する能力も意思もなかった﹂と指摘。男性の日記の記述などから、﹁男性とは2回しか会ったことがない﹂という女性の主張を退け、金を借りるなどしていたことを認定した。 判決によると、男性は平成12年6月に自分が大家を務めていたマンションに入居した女性と交際を開始。女性は19年12月までの間に﹁借金を返さないと、貸主の男性と結婚しなければならない﹂﹁習い事で必要な道具の支払代金が必要﹂などと言って、借金や、金の無心を繰り返していた。