北島康介が日本選手権の100m平泳ぎで2位に入ったものの、オリンピックには派遣されないことが分かると、日本水泳連盟に抗議の電話が入ったという。 ﹁どうして、北島を行かせないんだ﹂ と。 メディアの中にも、こうした意見を持つ人がいて、ちょっとだけ驚いた。 競泳の場合、日本選手権︵オリンピックの派遣選考会も兼ねる︶で2位に入り、なおかつ日本水泳連盟が定める派遣標準記録を突破しなければならない。 北島はこの記録を突破できなかったわけで、これには一切の例外は認められない。北島が清々しい引退会見を開いたのも、基準が明快だったからではないか。 そしてそもそも、この派遣標準記録が設定されたのは、2000年のシドニー・オリンピックの時に、千葉すずが日本選手権で優勝しながら、オリンピック代表に選ばれなかったことが要因となっているのを記憶している人がどれだけいるだろうか。 スポーツ仲裁裁判所の判断は、痛みわけ
![北島康介の落選と、千葉すずの遺産。基準を明快に運用した水連に拍手を。(生島淳)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/aa466a3c3c85da79071022f227fee327a9dc0803/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F9%2Fc%2F-%2Fimg_9ca2e3d53831d4736ccb35c5703ca7bd70281.jpg)