米テキサス大のチームが盗作が疑われる医学論文約200本を見つけ出し、著者や編集者に見解を問いただした。﹁盗作された側﹂は﹁露骨な盗作﹂とあきれかえるが、﹁盗作した側﹂は、﹁先に論文が出ていたとは知らなかった﹂と言い訳が目立った。こうした盗作の実態が明らかになるのは珍しい。 6日付の米科学誌サイエンスが掲載する。 チームは、米国立医学図書館が運営する医学・生命科学の論文データベースを対象に独自開発のプログラムを使って表現の相似性を調べ、著者が異なっていた約9千本を抽出。実際に論文を読んで212本を﹁盗作の可能性がある﹂と判断した。著者や掲載紙の編集者と連絡のとれた163本について電子メールでアンケートを行った。 ﹁盗作された側﹂の著者からは﹁こんな露骨な盗作は初めて﹂﹁科学者として受け入れたくない﹂など厳しい反応が多い。一方、﹁盗作した側﹂は﹁データ借用の許可をとらなかったことは謝罪し