旧来のコンテンツビジネスは、キャラクターや曲や歌詞を無断複製から守り、2次利用の都度、対価を得るモデルだった。だが初音ミクは逆だ。イラストの非営利2次創作を自由にしたり、ピアプロ﹂のように作家同士コラボレーションし、2次・3次創作する場を権利元が作ったりすることで、創作のサイクルが加速。キャラクターの人気もふくらみ続けてきた。 誰もが作り、発信できる時代。これから革命的な変化が起きるはずだと、ミクを開発したクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長は考えている。 音楽を変える側になりたい 若いころから音楽が趣味だった伊藤社長。地元・札幌でアマチュアバンド活動をする中で、旧来の音楽ビジネスに疑問を抱いていたという。 レコード会社から声がかかり、東京に出るアマチュアーミュージシャンもいたが、メジャーデビューできるのは一握りで、人気が出るのはさらに少数。上京しても鳴かず飛ばずのまま、30歳
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