﹁小泉純一郎と日本の病理 Koizumi's Zombie Politics﹂藤原肇著より 首相就任前に行った対談で危倶したこと 小泉純一郎政権が事実上誕生したのは、2001年4月24日の午後1時過ぎのことである。このとき、小泉は298票を獲得して、対立候補の橋本龍太郎︵155票︶、麻生太郎︵31票︶を大差で破り、自民党総裁に選出された。そして、2日後の4月26日に第87代内閣総理大臣に就任したのだった。 実は、彼が首相になる直前の2001年4月14日に、私は北海道大学大学院の法学研究所の新川俊光教授と対談を行っている。この対談は、危機にある日本の政治を憂えてのものだったが、その中で首相になる前の小泉について触れているので、まず、その部分を読んでいただきたい︵この対談は、﹁日本の政治を再生する法﹂と題して経済誌﹃財界にっぽん8月号﹄に掲載︶。 <新川 甘い見方かも知れませんが、希望を込めて