映画とゲームの共通点はどこにあるのだろうか。 その答えのひとつは﹁テクノロジー﹂である。映画とゲームは、テクノロジーの発展とともに歩んできた。19世紀末にリュミエール兄弟が発表した世界最初の映画のひとつである﹃列車の到着﹄は、プラットフォームに蒸気機関車がやってくる情景を見せるだけのものだった。そこには当然、音もなく、白黒の画面だったが、これを観た観客は、その臨場感に度肝を抜かれた。これは最新のテクノロジーであるVRが実現する臨場感や驚きと本質的に変わらない。 ビデオゲームの原型は、1962年にMITの学生が開発した﹃スペースウォー!﹄と言われている。これは記号化された宇宙船を操作して対戦させる、極めてシンプルでプリミティブなシューティング・ゲームだった。 映画もゲームもその最初期は、ともに単純な﹁動き︵アクション︶﹂しか表現できなかった。キートンやチャップリンの無声映画︵サイレント︶は、
![「メタルギア」の小島秀夫が考える“エンタメが戦争から逃げられない”理由 | 文春オンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/59fc5e9b54b5301e085600c1c7045cf74833c7b5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F1%2F5%2F1200wm%2Fimg_15af00b1d0d4b7d535f9b202e04c043d64144.jpg)