﹃21世紀ドストエフスキーがやってくる﹄︵集英社、2007︶には、大江健三郎と沼野充義の対談﹁ドストエフスキーが21世紀に残したもの﹂が載っている。これは収録が2006年10月23日、山の上ホテルにて、となっている。一方﹃すばる﹄2007年4月号には、同じ二人の対談﹁ドストエフスキーの"新しい読み"の可能性--ロシア・東欧文学をめぐって﹂が載っている。そして、載っている三点の写真は同じ。だが内容は違う。つまりこの時に二回分話したわけであろう。どちらも最後は、これで終わりとします、ありがとうございます、とあるのが面白い。 - 小林敏明編﹃哲学者廣松渉の告白的回想録﹄︵河出、2006︶を見ていたら、檀一雄の﹃猿飛佐助﹄と廣松が言っているのに対して注で、檀に同名の作品は見当たらない、織田作之助の﹃猿飛佐助﹄と混同したか、とあるのだが、﹃少年猿飛佐助﹄というのはあって、2006年なら国会OPACも