――最近,さまざまな領域で診療ガイドライン作成の動きが活発です。 しかし,その作成方法にはばらつきがあり,先生も関わられた﹁ガイドラインのガイドライン﹂と言われるものまで作成されました。 これらは,90年代に登場したEBMやシステマティック・レビューの発展とも関連づけられます。 はじめに,EBMとエビデンスレベルの最上位とされるメタアナリシス,システマティック・レビューの関係について整理していただけますか。 エビデンスを中心とした全体の流れは,エビデンスを﹁つくる﹂﹁つたえる﹂﹁つかう﹂の三つの局面に分けられます︵図1︶。 ﹁つくる﹂とは,言うまでもなく臨床試験を中心とした臨床研究のことです。 ﹁つかう﹂のは,︵1︶医師,薬剤師など臨床現場での医療従事者,︵2︶行政官や診療ガイドライン作成者, 製薬企業や医療機器の企業で開発に携わる人々などの,集団を対象とする医療従事者。 そして︵3︶患者