この本は2009年に﹁Desert Flower︵デザート・フラワー︶﹂として映画化され、その翌年日本でも公開された。 私自身、ソマリアの大地を歩き、その伝統・風習に触れているだけに、この本を読んで彼女の過酷な体験を容易に想像できるものの、あの砂漠の真っ只中から這い上がり、ロンドンやミラノ、ニューヨークのトップモデルに上り詰めた彼女のバイタリティーと強運には驚愕した。 ﹁チャンスの神には前髪しかなく、後頭部はつるつるに禿げていて、すぐにつかまないとのがしてしまう、とよく言われる。ワリスはいつも、チャンスの到来を信じて生きてきたから、すかさず前髪をつかむことができたのだろう﹂ 訳者があとがきで述べている。確かに彼女は﹁運﹂を掴んだのだろう。しかし、その後、自らの﹁秘密﹂を暴露して、アフリカの女性のために立ち上がり、国連特別大使にまでなった姿には、彼女に与えられた﹁運命﹂が感じられる。 ワリス
![ソマリア出身のスーパーモデルが立ち向かった運命:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)