﹁日本の学校から﹃いじめ自殺﹄がなくならない根本理由﹂で福井県の中学校で起きてしまったいじめ自殺事件を分析した、いじめ研究の第一人者・内藤朝雄氏。 このケースでは調査報告書のなかに﹁発達障害﹂という語が19ヵ所みられ、大きなポイントとなっている。診断数が急増し発達障害ブームとも言える中、この概念をどう捉えればよいのか。 発達障害という枠組みには、どんなポジティブな側面があり、また問題点があるのか。批判的に考察しながら、新たな枠組みを提案したい。 前回の記事はこちら‥いじめ研究の第一人者が問う、日本の学校が染まる﹁全体主義﹂の核心 ﹁発達障害﹂のストーリーとは? 現在の﹁発達障害﹂の第一人者たち、つまり﹁発達障害﹂に関して医学生や医師を指導し、著作や学会などで方針を導き啓蒙する精力的な指導者たちの、最大公約数的な基本方針は次のようなものになっている。 ︵遺伝子の関与が大きく、神経生物学的な基
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