多くの人にとって一等地の高級マンションは、高嶺の花。せめて雰囲気だけでも味わいたいと、折り込みチラシや中吊り広告を眺めると、そこには物件とは遊離した美辞麗句が溢れている。これはいったい何を意味しているのか。10年以上にわたり、これらの文言を収集・分析してきた著者が、その秘密を解き明かす。 マンションポエムとは ﹁ときめくために生まれた。ときめきをシェアする摩天楼﹂ ﹁人生に、南麻布という贈り物﹂ ﹁神戸が神戸であることを語るエレメントの数々を美しくアソートした、宝石箱のような輝き﹂ エキセントリックなこれらの文章は、いずれもマンション広告のコピーである。最初のものは東京建物の﹁ブリリア 有明SKY TOWER﹂、二つめは三井不動産レジデンシャル﹁パークホームズ南麻布ザレジデンス﹂、最後は伊藤忠都市開発﹁クレヴィアタワー神戸ハーバーランド﹂のもの。 スペックをわかりやすく伝えるのではなく、雰
![イメージの都市論=「マンションポエム」〜我々は街に何を夢見るのか?(大山顕)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4a7d1bbc570eeb6bc1506c1889ee9d15fb0d64d4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fs3-ap-northeast-1.amazonaws.com%2Fimg.imidas.jp%2Ftopics%2Fwp-content%2Fuploads%2F2018%2F02%2F20164129%2Fa9ab2c480a9d0bdbee80dad401f7247e-1-e1518757644352_fb.png)