︻知の先端︼大阪大学大学院情報科学研究科教授・四方哲也 ﹁進化実験﹂を開拓 (1/4ページ) 2008.12.8 08:03 ■独特の発想と実験で進化の柔軟性を示す ダーウィンが進化論の柱となる﹁自然選択説﹂を提唱して150年。遺伝学や分子生物学と融合し、進化学も時代とともに変わってきた。﹁環境に適応した種が生き残り、適応能力が低い種は淘汰︵とうた︶される﹂。進化論の前提とされてきた適者生存の考えに、独自の﹁進化実験﹂で見直しを迫ったのが、大阪大学大学院情報科学研究科の四方哲也教授だ。ユニークな発想と大胆な実験は、生命を連綿と存続させてきた進化の柔軟性を浮かび上がらせた。︵中本哲也︶ ≪相性次第≫ 進化実験には、大腸菌などの微生物を使った。5時間ほどで世代交代する大腸菌に、進化や自然選択が起きやすい環境を与えて観察したのだ。 大腸菌の生存に必要なグルタミンを合成する能力に差をつけて、さま