﹁オルタ﹂という雑誌で東浩紀の﹁民主主義2.0﹂について書いたことがある︵2009年11-12月号﹁メディアから時代を読む #9﹂︶。 そのときまだ茫洋としていた問題について、ぼくは批判や疑問を書き連ねたが、定義づけや具体案をふくめ、これらのぼやけていたものは東の近著﹃一般意志2.0﹄で一定の輪郭を与えられることになった。 先にぼく流にざっくりと中身をまとめてみよう。 ルソーの﹁一般意志﹂は、あるアルゴリズムにしたがって生まれてくるグーグルのページランクみたいなもので、人々の無意識のデータベース*1から抽出されてくる数学的な結論のようなものである。*2 しかしそのような一般意志は大衆の欲望の集積であり︵グーグル型民主主義︶、それで政治を運営するのは危険。専門家や政治家たちの熟議︵ミクシィ型民主主義︶と相補的に用いるべき。民主主義2.0︵=ツイッター型民主主義=グーグル型民主主義+ミクシィ型
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