プーチン氏︵gettyimages︶ ウクライナ侵攻から2カ月が過ぎたいま、ロシア進出企業の撤退が急速に進んでいる。背景にあるのは欧米や日本の経済制裁のほか、投資家や消費者がロシア事業継続に対してノーの声を上げていることだ。それに対して、なんとロシア政府は撤退企業の資産を接収し﹁国有化﹂する方針を打ち出した。なぜ、プーチン政権はこのような前代未聞の強硬策をとったのか。ロシア経済と進出企業に詳しい一般社団法人ロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所所長の服部倫卓さんに話を聞いた。 ︻写真︼プーチン氏の顔写真とともに﹁間抜けなプーチン﹂の文字が書かれた火炎 * * * ――世界を驚かせたのは航空機リース撤退にともなう機体の接収です。英航空データ分析会社シリウムによると、ウクライナ侵攻直前、欧米や日本のリース会社からアエロフロートなどロシア系航空会社に515機が貸し出されていました。3