ボクサーに﹁減量﹂はつきもの。しかし、そこに絶対の正解はない。“戦う”ための体作りは、健康的なダイエットとはワケが違うからだ。体力・筋力を保ちながら計画的に絞る選手もいれば、計量パス後に急激な増量によるパワーアップをはかるため、あえて短期間で落とす選手もいる。減量も戦略のうちであり、ボクサーごとに己の信じるやり方がある。 では、過去の名選手は、どんな食事を経てリングへ至ったのか? また、減量メニューだけでなく、調整に入る前の“最後の晩餐”や、試合に勝ち、節制から解放された後の“勝利の味”なども千差万別だろう。 厳しい減量に縛られているからこそ、一食にかける思いも強くなる。おそらく、ボクサーそれぞれに、食へのこだわりやルールがあるはずだ。そんな、減量にまつわる“ボクサーたちの食事”に迫ってみたい。 お話を伺ったのは、元日本スーパーフェザー級チャンピオンの矢代義光さん。深い懐から放つ切れ味鋭い
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