スイングバイ︵日: かすめ飛行︿かすめひこう﹀[1]・英: swing-by︶とは、天体の運動と万有引力︵以下重力とする︶を利用し、宇宙機の運動ベクトルを変更する技術。天体重力推進︵てんたいじゅうりょくすいしん、英: gravity assist︶[1]とも呼ばれる。 天体の﹁固有運動﹂の後ろ側あるいは前側の近傍を通過︵フライバイ︶することにより、天体と宇宙機の相互のあいだで、重力によって運動量と運動エネルギーがやりとりされ、それぞれの運動ベクトルが通過前と通過後で変化する[注1]。 スラスタ︵ロケットエンジン︶によるロケットエンジンの推進剤の噴射による加減速と違い、推進剤の消費が無い。そのことから、内惑星や外惑星、さらには太陽系外へといった、地球軌道外の目的軌道へ宇宙探査機などを送り出すためによく使われる。スイングバイを初めて使用した探査機は水星探査機マリナー10号であり、1974年2