﹁このサイト、知ってますか﹂――はてなの近藤淳也社長は、街を歩く人に声をかけ、同社のサイトを見せながらこんなふうに聞いて回った。そして愕然︵がくぜん︶としたという。 ﹁誰もはてなを知らないんですよ。かろうじて人力検索を知っている人がいるくらい。街でたまたまはてなユーザーに会う、なんてことはあり得ない﹂ はてなの登録ユーザー数は約90万人、月間ページビューは7000万強。ユーザー数は、はてなより後にサービスインした﹁mixi﹂や﹁ニコニコ動画﹂の10分の1以下だ。 Web2.0ブームのころ。近藤社長は﹁ナナロク世代﹂の代表格とされ、はてなは﹁日本のGoogle﹂ともてはやされた。だが規模と知名度はGoogleに遠く及ばず、ユーザー数で後発に抜き去られた。 目標は変わらない。﹁世界に通じるサービスを作りたい﹂。だがそのためのルート選びで、少し回り道――技術者ルート――を採ってしまったと感じてい
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