時計と地球の自転のずれを調整する「うるう秒」が2035年までに実質的に廃止される見込みとなった。11月に標準時のもとになる時刻の管理を担う国際組織の会議「国際度量衡総会」で決議があった。IT業界からは歓迎の声が上がるが、実生活に影響はないのか。 かつて時の定義は、昼と夜のように人間の生活リズムと密接な地球の自転に基づいていた。「24時間で1回転するとして、その8万6400分の1が1秒」といった具合だ。 ところが科学技術の進歩で、自転速度が潮の満ち引きによる潮汐(ちょうせき)摩擦などで微妙に変動することが判明。のちに1秒の定義は、高精度な原子時計によるものに置き換わった。 現在、各国の標準時のもとになる「協定世界時(UTC)」も、世界中にある400台以上の原子時計の進み具合を平均するなどして決められている。 うるう秒は、そんなUTCと地球の自転に基づく時刻が、大きくずれないよう合わせるための
MetaのエンジニアOleg Obleukhov氏とリサーチサイエンティストのAhmad Byagowi氏は米国時間7月25日、同社のブログで、うるう秒の廃止に向けて取り組んでいることを説明した。うるう秒とは、地球の自転による時間と時計の時間の差を調整するために、不定期に追加される1秒である。 1972年以降、うるう秒は、国際原子時(TAI)として知られる原子時計に27回追加されている。真夜中に時刻が23:59:59から0:0:0に変更されるタイミングで、23:59:60が追加で挿入される。これは、高精度な時刻管理サーバーのネットワークを拠り所にして、データベースへのデータの追加など、イベントのスケジューリングや正確な活動シーケンスの記録を行うコンピューターに、かなりの障害を引き起こしている。 同ブログでは、この時間の微調整は、メリットよりもインターネット障害などのデメリットのほうが多いと
4年に1度の2月29日がうるう日だということは有名ですが、実は1秒を調整するうるう秒も存在します。天体の動きと人間社会の時間をすりあわせる必要性から導入されたうるう秒ですが、インターネットや正確に時間を調整する技術の発達により意義が薄れつつあり、システムの不具合の原因になることもあるとして、大手IT企業が廃止に向けた取り組みを始めました。 It’s time to leave the leap second in the past - Engineering at Meta https://engineering.fb.com/2022/07/25/production-engineering/its-time-to-leave-the-leap-second-in-the-past/ Meta engineers join tech industry efforts in calling
実質的な廃止が決まった「うるう秒」。過去には情報通信システムのトラブルを引き起こす要因にもなってきたが、今後IT業界はうるう秒に悩まされることはないのだろうか。日本でうるう秒調整の対応を主導する情報通信研究機構(NICT)に見通しを聞いた。 そもそも、うるう秒とは何か。NICTのWebサイトではこう説明している。「時間や時刻は、以前は地球の公転・自転に基づく天文時が使われていましたが、科学の進歩に応じた高精度な時刻が必要になり、 現在使われている時刻は、原子時計をもとに決められています。規則正しい原子時計と地球の自転に基づく時刻の差が±0.9秒以内になるように、原子時計の時刻に1秒だけ調整を行った時刻を協定世界時(UTC)と呼び、 現在、この時刻が世界の標準時として一般に使われています。この1秒の調整が“うるう秒”です」。 地球の回転で決まる世界時(UT1)と原子時計ベースの協定世界時(U
場所 OHGAKI(完全リモート) 日時 Day2 2021年7月15日(木) 11:45~12:15(05分) 概要 いつもとは逆方向にうるう秒が入るかも・・と2021年1月にニュースになっていました。今までにうるう秒は27回実施されてきましたが、すべて1秒の挿入でした。 最後にこの1秒の挿入が行われたのは2016年の大みそかです。その後は自転の速さが増しているようで、この数年、自転のほうが原子時計よりも早くなり、負のうるう秒、1秒削除が検討されているそうです。 みなさんは、この負のうるう秒にどう対応しますか? 発表者 海野 俊(シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社) 公開資料 公開資料
なんせ1秒減らす「負のうるう年」は初めて。やれる気がしません。 年末カウントダウンで午前零時を2回カウントすることで1秒加え、自転速度と協定世界時(UTC)の誤差を埋めてきた「うるう秒」に異変が生じ、地球自転が高速化に一転。午前零時をスキップして1秒引く調整が叫ばれるなか、「1秒足すだけでも世界中のシステムがパニックだったのに、1秒引いたらどうなっちゃうの⁉」という不安がIT業界に広まり、Google、Amazonに次いでMeta(メタ、旧Facebook)も「うるう秒やめようぜ」と言い出しています。 うるう秒は1972年以降27回行なわれていますが、地球の自転スピードが遅くなるのに合わせて毎回1秒ずつ足すのが常でした。マイナスにすると、プラスの前提でプログラムされているものすべてに影響が予想されます。Metaエンジニアブログは「うるう秒をこれ以上続けても百害あって一利なしだ」と述べ、現場
Meta(旧Facebook)は25日、ブログで「うるう秒」の廃止に向けて取り組んでいることを発表した(Engineering at Meta 、CNET、GIGAZINE)。 うるう秒の概念は、地球の自転によって決まる時刻と原子時計によって決まる時刻があるが、時間が経過すると双方のズレが大きくなることから、その調整のために国際地球回転・基準系事業(IERS)よって定められた。「うるう秒」の調整は1972年からこれまでに27回追加されているが、高精度な時刻管理サーバーなどでは、うるう秒の追加が障害を引き起こす要因となっていた。 また今後は、1秒を削除する「負のうるう秒」に関しても議論されていることから、Metaではこの時間の微調整は、メリットよりも障害リスクなどのデメリットの方が大きいと主張した。また同社はうるう秒を調整しなくても少なくとも2000年間は問題ないはずとしている。
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