ぼく、常々思っているんですけど、女性向けに描かれた﹁自己主張漫画﹂――。 言ってみれば女性向け﹃ゴーマニズム宣言﹄、女性向け﹃美味しんぼ﹄みたいな漫画です。 どうしてあれ、決まって三白眼でタラコ唇、長いまつげのいかにも﹁女性サークルのボス﹂といった風格の女性が無表情に眠そうな目でタバコをふかしつつ、一方的に語るんでしょう。 きっと、そのキャラに作者の自己主張を代弁させているんです。 だからそうしたキャラは、作者の願望を具現化したクールビューティ。 大体において、そうした漫画では聞き手はただ圧倒されるばかりで、何も言い返さない。 そこには﹁対話﹂がないんです。 もっと……対話がなされるようになるといいと、ぼくは思います。 ――すみません、何かと思われたかも知れませんが、﹁久能整︵ととのう︶君ごっこ﹂をやってみました。 久能整君というのは田村由美先生による女性向け漫画﹃ミステリと言う勿れ﹄の主