ロシア政府は、ロシア北西部で墜落した自家用ジェット機に搭乗していた乗客の中に民間軍事会社ワグネルの代表と同じ「エフゲニー・プリゴジン」という名前が含まれていることを明らかにし、プリゴジン氏が死亡した可能性が伝えられています。 ロシアの独立系メディアは、墜落した機体がミサイルで撃墜された可能性を指摘しています。 ロシア非常事態省は23日、首都モスクワからサンクトペテルブルクに向かっていた自家用ジェット機が北西部のトベリ州で墜落したと発表しました。 ロシアの航空運輸局は、乗客7人と乗員3人が搭乗していたとしたうえで、10人の氏名を公表し、この中には民間軍事会社ワグネルの代表と同じ「エフゲニー・プリゴジン」という名前やワグネルの幹部「ドミトリー・ウトキン」と同じ名前も含まれています。 プリゴジン氏に近いとみられるテレグラムのチャンネルは、日本時間の24日朝早く「プリゴジン氏が死亡した」と伝えまし
KADOKAWAの臨時ポータルサイトより KADOKAWAにサイバー攻撃を行っていたとみられるロシアのハッカー集団は7月3日、ダークウェブ上に公開していた同社への犯行声明を削除した。ハッカー集団は、同社と行っていた身代金に関する交渉で合意に至らなければ、ダウンロードした同社の情報を公開するとしていたが、7月1日に情報漏洩が確認された。なぜハッカー集団は情報公開から2日後に突如、犯行声明を削除したのか。また、一連の事態を受け、攻撃を受けた企業は身代金の要求に応じるべきか否かをめぐり議論を呼んでいるが、企業はどのような基準で判断しているのか。専門家の見解を交えて追ってみたい。 KADOKAWAに対してランサムウェアを含むサイバー攻撃を行ったとする犯行声明を出していた「BlackSuit」は、同社のシステム基盤を暗号化し、従業員やユーザの情報などを入手しており、同社が身代金の支払いに応じなければ
【インサイト】ウクライナ戦争の(3年目ではなく)4年目を考える あるいは「我々はどういう世界に住みたいのか」守勢に回るウクライナ軍 いよいよ2024年が始まりましたが、相変わらず状況は非常に厳しいものがあります。ウクライナ軍は全戦線で守勢に回ることを余儀なくされ、その間にロシアはじわじわと圧迫を強めているからです。 特にルハンシクとハルキウ両州のあたりではロシア軍がこれまで以上に激しい攻勢に出ようとしているのではないかとの観測が出ており、この場合、クピャンシクが焦点となるでしょう。他方、以前から懸念されていたベルゴロド方面およびベラルーシ方面からウクライナ北部に対する攻撃の再開については、今のところ顕著な兆候は見られないとISW(戦争研究所)は報告しています。 こうした中でウクライナ軍は、北東部一帯に陣地線を築き、予想されるロシア軍の大規模攻勢に備えていると見られます。昨年、ゼレンシキー大
「この戦争が4年目にもつれ込むことはおそらく確実だ」 3年目に突入したロシアによるウクライナへの軍事侵攻。すでに来年以降も戦争が続く可能性を指摘するのは、国内きってのロシア軍ウォッチャーの東京大学先端科学技術研究センターの小泉悠准教授です。 ウクライナ軍の反転攻勢が“失敗”した一方、小泉氏はロシア軍も戦局を一気に変えるほどの能力はないと分析。“プーチンの戦争”はさらに長期化すると予見します。 戦局のカギを握るのは、やはりあの大国。そして、日本が議論を始めるべきこととは。 (国際部記者 大石真由) ※以下、小泉氏の話(インタビューは2024年2月23日) この1年の戦況をどう見るか? 去年(2023年)2月ごろと現在の戦況図を比べてみると、ほとんど変わっておらず、この1年を大きな視点で見ると、こう着状態が続いてきたといえると思います。 この戦争は戦術レベルで見ると、攻める側にとって著しく不利
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「あなたはジャーナリストか、それとも日本のシュピオン(スパイ)か?」 彼は、私の質問を遮ってそう迫った。彼の名は、デニス・カプースチン氏。 ロシア人としてあえてウクライナ側に立って、軍事侵攻を続けるロシアと戦う「ロシア義勇軍」の司令官だ。 そのカプースチン氏が、ウクライナの首都キーウで私たちの単独インタビューに応じた。 なぜ、彼らは“祖国”ロシアと戦うのか。通訳なしの1時間半におよぶインタビューで迫った。 ロシア義勇軍司令官 カプースチン氏 「プーチンは恐怖だけで支配している。誰もが彼を恐れている。プーチン反対派も賛成派もどちらもだ。ロシアの人々の『恐れ』が続くかぎり、プーチンは権力の座に居続ける。 しかし、我々は違う。SNSで文句を言うだけでなく、プーチン反対の意志を明確にして、実際に銃を手に取ったのだから。我々ロシア義勇軍は、怖がることをやめたロシア人の集団だ」 カプースチン氏は終始、
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ルクオイルは1月12日、ニジェゴロド製油所でプラントの事故があったことを発表した。事故はガソリンを生産する2基の接触分解装置のうちの1基で発生した。事故の原因は、外国から調達したしたコンプレッサー設備の故障であった。少なくとも春までの停止は避けられないと見られる。 ニジェゴロド製油所はロシアにおける最大級のガソリン生産基地の一つで、2023年には月平均41万tのガソリンを生産した。故障したキャットクラッカー・ユニットは2015年に試運転が開始された。プロジェクトへの投資額は当時10億ドル規模と見られた。 ロシア政府は、この事故に関連してガソリンの輸出禁止を検討したが、その後エネルギー省は、小売価格がインフレ以上に上昇する前提条件がないため、輸出を制限する必要はないと発表した。 輸入設備の使用に伴うリスクは、欧米の制裁導入後、ロシアの製油所にとって著しく増大した。2022年初頭の時点で、ロシ
1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故により、周辺地域には放射性物質がまき散らされました。 そして、現在のウクライナとベラルーシにまたがる原発から半径30kmの区域が「チェルノブイリ立入禁止区域」となりました。 今もなお、人間の立ち入りは制限されていますが、この区域を徘徊するオオカミたちにはある特別な変化が生じているようです。 アメリカのプリンストン大学(Princeton University)に所属する進化生物学者のカーラ・ラブ氏によると、チェルノブイリ立入禁止区域のオオカミたちには、がんに関連した遺伝子的変異が生じているというのです。 オオカミたちは毎日、人間における法的安全限界の6倍に当たる放射線を受け続けているにも関わらず、その影響に対して驚異的な回復力を示していたのです。 この新しい研究は、2024年1月にワシントン州で開かれた生物学に関する年次総会「Society for
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AIの発達に伴って「実在する女性の写真から衣服を剥ぎ取って裸にするAIポルノアプリ」が登場しており、すでにアメリカやスペインでは子どもたちが同級生の少女のヌード写真をAIポルノアプリで作成し、それを使っていじめや脅迫を行うという事件が発生しています。これらの事件で利用されたAIポルノアプリ「ClothOff」の背後にいる人物について、イギリスの大手日刊紙・The Guardianが調査結果を報告しました。 Revealed: the names linked to ClothOff, the deepfake pornography app | Artificial intelligence (AI) | The Guardian https://www.theguardian.com/technology/2024/feb/29/clothoff-deepfake-ai-pornogra
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2022年2月23日深夜、ジョン・ミアシャイマー(75)は、シカゴ郊外の自宅で米国の外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」掲載予定の原稿の仕上げにとりかかっていた。 原稿のテーマは、ウクライナ危機の深刻化だった。数週間前からロシア軍がウクライナの国境に続々と集結していたが、ロシア軍の幹部の話ではまだ、侵攻の計画はまったくないとされていた時期のことだ。 シカゴ大学の政治学教授であるミアシャイマーは、ヨーロッパで戦争が勃発する可能性について読者のために解説してほしいと注文を受けていたのだ。その原稿を書き上げたと思ったときのことだ。友人でもある学者のスティーヴン・ウォルトから緊急のメッセージが届いた。 「送信を押すのはニュースを見てからにしたほうがいい。何かがウクライナで起きている」 そのとき、シカゴから8000キロメートル以上離れたウクライナの国境では、ロシア軍の部隊や装甲車両が続々と国境を越
ロシアのプーチン大統領は旧ソビエトの国々が加盟する軍事同盟の首脳会議に出席し、結束をアピールしました。しかし、加盟国のアルメニアの首相は会議を欠席し、ロシア離れが鮮明となっています。 ロシアのプーチン大統領は23日、隣国ベラルーシの首都ミンスクを訪れ、ロシアが主導して旧ソビエトの国々が加盟する軍事同盟のCSTO=集団安全保障条約機構の首脳会議に出席しました。 プーチン大統領は会議で、CSTOの即応部隊の強化などに取り組んできたとしたうえで、「ロシアや加盟国の国々はいかなるテロ行為も認めない」と述べ、結束をアピールしました。 また、プーチン大統領の盟友で、議長国ベラルーシのルカシェンコ大統領も「加盟国とユーラシアの安定を確保する上でこの組織は不可欠だ」と強調しました。 一方で、アルメニアのパシニャン首相は会議を欠席し、係争地のナゴルノカラバフを巡って、隣国アゼルバイジャンの軍事行動に敗北した
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ロシア非常事態省は23日、北西部トベリ州で小型ジェット機が墜落し、乗員3人と乗客7人の全員が死亡したと発表した。タス通信によると、露航空当局は乗客名簿の中にロシアで6月に武装反乱を起こした露民間軍事会社「ワグネル」トップ、プリゴジン氏の氏名があったと発表した。プリゴジン氏がジェット機に実際に搭乗していたかは現時点で不明。 ワグネルに近いとされる露メディア「グレーゾーン」は同日、「墜落したのはプリゴジン氏所有のジェット機だった」と通信アプリ「テレグラム」に投稿。「墜落前に爆発音が2回聞こえた」とする墜落現場付近の住民の証言などから、ジェット機が露軍の防空システムに撃墜された可能性があるとした。他の複数のテレグラム上のニュースチャンネルも「墜落原因は事故ではなくテロの可能性がある」と指摘した。 露非常事態省の発表によると、墜落したジェット機はモスクワ近郊の空港から露第2の都市サンクトペテルブル
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